Ashton 2 bed drawingAshton 2bed 1ところで、私は著書「続・バンコク不動産投資」の第5章・投資の「運用」戦略、の中で、現地のプラスプロパティのレポートを引用しながら、以下のようなアドバイスをしていますが、このプロジェクトでも文字通りそれを実行しました。

Plus Propertyのレポート:

『コンドミニアムを外国人に賃貸したければ、外国人それぞれの生活スタイルや文化の違いを理解するべきである。つまり、同じ外国人といってもバンコクに住む外国人は大きく分けて欧米人、日本人以外のアジア人(主に中国人や韓人)、そして日本人に分かれ、それぞれ賃貸住宅に対するニーズが違っている』

  例:

      日本人は家主が家具家電を買い揃え、いつでも住める状態にきれいに内装装飾されたFully Furnitured(家具完備)の部屋を好む。

      あまり大きな部屋を好まず、単身者の場合、40㎡から50㎡あれば十分満足するし、家族同伴のエクスパットの場合でも2ベッドルームを選択することが多い。

      こういったデータが不動産投資家に、日本人テナントの好むようなデザイナー仕様の内装デコレーションをしたり、日本人テナントのデータベースを持つ日系仲介業者を優先的に使おうとさせるのである。


筆者のアドバイス:

      日本人家主は日本で賃貸物件を家具なしで貸すことから、ソファーやベッド、テーブル、その他室内装飾、そしてTV、洗濯機、冷蔵庫、エアコン等の電気製品を含めたFully Furnituredの物件を賃貸した経験がほとんどありません。その結果、自分で家具購入や装飾をやってしまうというミスを犯します。筆者が見る限り、素人のセンスではデザインに調和がなく、また、妙なところで費用を倹約したりするので部屋が魅力に乏しくなり、結果として空室リスクが高くなってしまうのです。

      インテリアデザインは日本人家主が思う以上に重要で、しかもタイ人のインテリアデザイナーはセンスがある人が多く、自社工場で製作したビルトイン家具を取り付けたりして魅力的な日本人好みのデザインで内装工事をしてくれます。

      特に競争が激しい1ベッドルームの場合、少しでも空室リスクを減らしたければ、たとえ新築物件であっても優秀なデザイナーを使ってリノベーションを行い、他の部屋と差別化するべきです。


著書からの引用は以上ですが、欧米人と違って、日本人駐在員はとにかく綺麗で清潔、かつ家具も電化製品も全て揃った豪華な内装のデコレーションを好むのです。しかし、Fully Furnitured(家具完備)という形での賃貸に慣れていない日本の投資家の場合、近くのホームプロあたりで見つくろってきた廉価な家具を置いてしまい、その結果、この厳しい入居者獲得競争の中、何ヵ月たってもテナントが付かずに困っているオーナーを見かけます。

しかし、だからといって今さら買ってきた家具を捨てるわけにもいかず、困り果てることになるのですが、そんなリスクを取るよりも最初からデザイナーを使って他の部屋との明らかな差別化ができれば、結局は高い家賃設定ができるだけでなく、空室リスクも著しく軽減できるというダブルのメリットがあるのです。

例えば、アシュトンの47㎡の2ベッドルームの場合、30階以下の下の階の部屋でもちゃんと内装工事ができていれば、少なくとも5万バーツは家賃が取れるので、内装工事をケチったために半年空室になれば、それだけで30万バーツの機会損失になります。一方、すぐにテナントが入った私のクライアントの部屋は電気製品や家具を含めて60万バーツのフィッティングアウトをしましたが、空室になってしまった部屋に比べてキャッシュフロー上、この時点で既に半分は元を取ったことになるのです。

さらに、半年経っても入居者が決まらない物件は、新築なのに1年経っても空室のままという、笑えない状況になってしまうケースが多いのです。

ところで、このブログのプロフィールでも「日本でいう一般媒介の仲介ビジネスはやりません。コミッション優先のエージェント目線でなく、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます」と書いているように、投資家に損をさせてでもディール優先という利害が相反する仲介ビジネスには興味がなく、むしろ楽しみながら仕事をしたいので、私を信頼して買主代理人として専任で任せてくれる人でなければ断るようにしています。(参考:リテインド・エージェント(買主代理人)ついて

次回に続く

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