バンコク コンドミニアム物語

バンコクの不動産投資に関する情報発信

バンコクの不動産投資について、今起こっていること、これから起こること、そして投資のリスクや実践方法等、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます。

不動産投資で老後をタイで暮らす方法

今、不動産投資で老後をタイで暮らす方法(その5)

The Bangkok Sukhumvit 43

ところで、本項の主題は「不動産投資で老後をタイで暮らす方法」です。

 

それであれば、どちらかというと築10年以上の中古物件で、以下のような投資クライテリアを満たす部屋が空室リスクを軽減できます。

 

しかも利回りもそれなりに高く、地価の安い頃に開発された物件なので投資総額も同じサイズの新築プレビルドよりかなり少なくできます。

 

① 日本人駐在員に人気がある(建物の入居率を調べればすぐわかりますが、日本人学校に通いやすいとか、日系スーパーに近いとかの理由で、人気物件には日本人テナントが8割ぐらいいます)

② ロケーションに優れる(将来の資産価値増大のためにマストランジットの駅にも近い)

③ 管理状態が良い(資産価値維持のために重要)

④ 少なくとも100㎡以上ある広い物件(今、新築プレビルドでこれだけ広い物件は家賃が10万バーツ近くになるので、日本人駐在員であっても予算的にかなり厳しく、新築物件とあまり競合しなくなる)

⑤ 2百万バーツ位かけてフル・リノベーションする

 

新築時は施工やデザインの良否はわかるにしても、将来その物件がDOMUSのように資産価値を維持できるかどうかは管理次第です。

 

ただ、管理ができているかどうかは、修繕計画がしっかり履行され、館内細則がちゃんと守られているかどうかによるので、築5年ぐらい経たないとわからないものです。

 

従って、築10年以上経っていて、管理がしっかりできているのに古いという理由だけでタイ人の購入希望者が少ない物件こそ買いだと思うのです。

 

例えば、前々回に写真添付したDOMUSなどは、管理状態と住環境の良さで入居者に人気の高いコンドミニアムとして投資家の間ではよく知られていて、築11年になるのに価格は当初の10万バーツ/㎡から18万バーツ/㎡へと今もまだ上昇を続けています。

 

また、日本人テナントをターゲットとする場合、例えばスクムビット43などは大半のコンドミニアムが築10年以上にも関わらず、日本人駐在員ファミリーが多く住む通りです。

 

そこで需要の多い150㎡前後の2ベッドルーム、3ベッドルームを8万~12万バーツ/㎡程度で買い、2百万バーツかけてフルリノベーションすれば、空室リスクはかなり低くなります。

 

ただし、これを日本に住んでいる投資家が業者任せでやることはお勧めしません。本来、こういう大きな工事は出来高払いにすべきなのを工事業者に7割もの前金だけ取られて逃げられたり、手抜き工事をされたりでトラブルに巻き込まれる事になります。

 

生半可な改装工事ではないので人任せにせず、やはり自分で現場におもむき少なくとも週に2、3回は施主としてのモニタリングが必要になります。

 

私もロンドンでオフィスビルのリファビッシュをやっていた時には、プロのモニタリングエンジニア同伴で毎日のように現場に通い、工事監理に余念がありませんでしたが、バンコクに住む日本人でこれができるのは、時間に余裕のあるリタイアした施主だけです。

 

従って、最初はちょっと面倒ですが、そのあと5年、10年と不動産賃貸収入で悠々自適のハッピー・リタイアメント生活を送りたければ、私ならこれが最短距離だと思うのです。


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今、不動産投資で老後をタイで暮らす方法(その4)

Suanpetch

さて、いよいよ結論に入ります。

 

2011年以来、私がバンコクのコンドミニアム市場を観察してきた結果、その構造的特徴は以下のものです。

 

1. タイ人の過剰な新築偏重(日本人もアメリカ人も新築は好きだが、やはりコンドミニアムの場合、ロケーションが最も重要だと考える。しかし、タイ人は駅から遠くても新築に固執する人が非常に多い)

 

2. 特に築10年を超えた物件などは、古いということだけで購入希望者が激減

 

3. 2万バーツを超える家賃が払えるのは基本的に外国人エクスパットがほとんどだが、その中でも単身で3万~5万バーツ、ファミリーの場合で6万~8万バーツ近く払えるのは企業駐在員である

 

4. そして、彼らは同じ家賃なら新築より広さとロケーションにこだわる傾向があり、中古物件でも管理が行き届き、きれいにリノベーションされた物件を選択する

 

5. バンコク全体では毎年5万ユニット以上もの新規供給で、特に郊外は過剰気味

 

6. デベロッパーのダウンタウンやCBDへの開発シフトで都内中心部も高級物件が大量に供給されつつあり、市場では物件の選別化が始まっている

 

以上から、ゲンガムライ(購入予約権の転売)やフリップ(所有権の転売)でなく、イールドプレイ(中長期賃貸運用)の投資が目的の場合:

 

  竣工直前直後の投げ売りか築数年の築浅物件を安く買う

 

  築10年以上で日本人駐在員の入居率が非常に高い、ロケーションに優れた広い中古物件を安く買ってリノベーション

 

今のバンコクコンドミニアム市場で中長期投資を考えた場合、空室リスクを可能な限りミティゲートしなければなりませんが、投資利回りもそれなりに高く取れるベストな買い方がこの2つだと思うのです。

 

次回に続く


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今、不動産投資で老後をタイで暮らす方法(その3)

DOMUS

バンコクに住んでいることの2つ目の強みは、物件が常に近くにあることです。

 

いつでも様子を見に行けるし入居者が日本人の場合、仲介業者を通さず直接コミュニケーションが取れます。

 

例えば、何か不具合があったとき、対応が非常に遅いとか、何もしないタイ人大家が多く、その結果、何回言っても何もしてくれないので引っ越すことにしたという日本人駐在員は結構います。

 

その点、家主が現地に居れば迅速な対応で空室リスクを軽減することも可能です。

 

私がかつて駐在員だったロンドンでは、古い街なので新規供給がほとんどなく、日本人が多く住むフィンチレイなどの程度の良い物件はいつも払底していました。

 

従って、日系仲介業者はテナントよりも家主側につく傾向にあり、投資家は空室リスクのことはあまり考えなくても大丈夫でした。

 

しかしバンコクの場合、プロンポンやトンローといった高級住宅地のタイ人大家は高額な家賃が払える日本人テナントを欲しがっていてる上に、新規物件が供給過剰気味なこともあって、日系賃貸仲介業者はおのずと数が限られている日本人テナント側につく傾向にあります。

 

実はこの違いが家主にとって厄介なのですが、家主と入居者間でトラブルがあった場合でも、私の今までの経験からも、仲介料は家主が払ったにも関わらず、仲介業者はあまり家主のためには動いてくれません。余程の人気プロジェクトで入居者がすぐ決まる物件の大家なら話は別ですが…。

 

CBREもレポートの中で書いていましたが、タイには住宅のオーナー代行を本業としてやるプロパティマネジメント会社がありません。そうなると、日本に住む大家の場合、仲介業者に任せっきりというケースが多くなり、空室リスクが高くなります。

 

それに、いわゆる1ストップサービスというのは効率がよさそうで実はリスクがあります。つまり、購入と賃貸を両方まとめて面倒見ますという業者は普通、賃貸物件の情報を同業他社に出すことはせず、自社で取り込もうとするので、どうしてもテナント見込み先の案内件数が減ってしまいます。

 

実際、私がロンドンで開発をしていた時も、施主として投資アドバイザーはサビルス、リーシングエージェントはCBREHealey Bakerというように分けて使っていました。

 

住宅の入居者募集の場合も同じで、日系業者1社だけに絞らず、3、4社に依頼するのはごく普通のことであり、現地に住んでいるとこんな当たり前のことが容易にできます。

 

次回に続く

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今、不動産投資で老後をタイで暮らす方法(その2)

Investment Method

さて、バンコクでのハッピーリタイアメント生活が目的の人が不動産投資をする場合、日本に住んでいる人に比べて大きな利点が2つあります。

 

まず、1年の半分以上をバンコクで過ごすのであれば、日本の税務上、原則として非居住者ということになります。これは日本に住民票があるとか、海外への転出届を出したとかは関係ありません。

 

そしてこのメリットは、バンコクで得た賃貸収入に対して日本の税金がかからなくなるという点です。そもそも非居住者には日本での確定申告義務がないし、マイナンバー制も関係ありません。ただし、日本に投資用不動産を持っている場合は、その国内物件については申告義務が残ります。

 

さらに、来年から始まる予定の海外の銀行口座にある預金残高が日本の国税にも通知されるという制度ですが、非居住者口座は適用外と聞いています。ただし、これについては日本で調べて下さい。

 

一方、バンコクで不動産投資をしているタイ人で、賃貸収入を申告納税している人はほとんどいません。四角四面にいえば、本来は納税義務があるのですが、賃貸収入については税務署にも大目に見てもらえるようです。

 

ただし、不動産を売却した時には、土地局での移転登記の際にしっかり税金を取られます。それも日本のように売却価格から売却費用や減価償却後の取得原価を引いたキャピタルゲインに対する課税という洗練された税体系でなく、単純に売却価格にドカンと税金がかかります。

 

つまり、たとえ売却損を出していてもSpecific Business Tax(特殊事業税)、Withholding Tax(源泉税)、Transfer Tax(移転税)がかかり、これがバカになりません。

 

それに、いわゆるフリップ(転売)は、税金はかかるものの資金を寝かせないで短期間で儲ける手法であり、これを商売にする不動産投資のプロか専門家でもなければ効率がよくありません。

 

なにより、個人でこんな回転売買などしていたら、忙しくて当初のハッピーリタイア生活という目的を達成できなくなってしまいます。

 

従って、長期間バンコクに住むのであれば、できるだけ賃貸収入の大きい、つまりハイイールド(高い賃貸利回り)でかつ空室リスクの低い物件を買って、売却益のことなど考えずに、税金のかからない家賃収入を目的に長期間運用した方が得だということになります。

 

次回に続く

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今、不動産投資で老後をタイで暮らす方法(その1)

happy retirement

まだタイの預金金利が67%と高かった頃、バンコクでセカンドライフを過ごしに来た日本人達は、当時物価も安かったこともあって、退職金等の預金利息だけで、元本を減らさずにバンコクライフを満喫できたと聞いています。

 

それが今、状況は様変わりし、タイのカシコン銀行の1年定期預金金利は税引前でわずか1.3%です。

 

これで金利生活をするには1億円相当の定期預金をしてもまだ足りません。しかも、今は円安であり、タイの物価もそう割安感はありません。

 

日本では資産1億円あればプチリッチといわれていて、とりあえず小金持ちと見なされますが、お金持ち、と呼ばれるには資産5億円以上、と何かの金融雑誌で読んだことがあります。

 

アメリカでも100万ドル、いわゆるミリオネアーはいくらでもいるので、昔と違ってもう金持ちとは思われてないようです。

 

そんな金余りが続く中、歴史的な預金金利低下により、富裕層からミドルクラスまで、今はタイに限らず世界中で不動産に資金シフトが起こっています。つまり、預金金利で暮らせないなら不動産収入で、という思いが強いのでしょう。

 

そこで、私がもしバンコクで不動産投資をしてその王道ともいえるイールドプレイ(不動産賃貸運用)だけで10年以上、質素ながらも不満のないハッピーリタイア生活を送りたければどうするだろうか、と考えてみました。

 

その結果、もしバンコクでのハッピーリタイアメントが自分の最重要投資目的であれば、これまでブログで書いたことと矛盾するように見えますが、多分、私はプレビルドや築浅物件など買わないだろうと思うのです。

 

次回に続く

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お問い合わせ先:bkk.condostory@gmail.com

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藤澤愼二 ฟุจิซาวะ ชินจิ

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